(1つはレーザーカッターの設定パラメタ検証用、1つは本番用。
うまく行けば、1個で済むこともあります)
前回、スマホに無理やり物理的なボタンを付けてみたわけですが、残念な見た目になってました。
文房具のカッターとハサミと私のぶきっちょさではこれが限界。
Google先生によれば、 都内には、レーザーカッターの時間貸しや、データさえ持ち込めばレーザーカッターでの加工をしてくれる工房のような所が何軒かあります。
レーザーカッターは知識も経験も完全にゼロの状態から、Google先生と工房の方のお知恵をお借りして、どこまでできるか試してみました。
ググって見た中で、通勤途中の渋谷にあり、データさえ持ち込めばスタッフの方がレーザーカッターの操作をしてくれるという、 FabCafe Tokyoさんにお世話になることにしました。
UNIVERSAL LASER SYSTEMS VLS 6.60
レーザーカッターは、当日来店順受付の800円/10分+ワンドリング(350円~の100円割引)と、平日のみの事前予約 4000円/45分+ワンドリンク(350円~の100円割引)の2コースがあります。
クレジットカードでも支払えます(Square導入済店舗)
今回、私は始めてのレーザーカッター体験なので私がまごつくと思い、安心?の事前予約コースを選びました。
事前にデータさえちゃんと作れていれば、10分コースでも充分です。
まず、FabCafeさんのレーザーカッターのFAQを見てみると、 Adobe illustratorで、切断あるいは彫刻したい形状のデータを実寸で作って、.aiファイルを持っていくそうです。
え”、イラレ?!触ったことない・・・
嘘みたいに高いソフトだよね・・・
→→→→大丈夫です。30日間使える、無償体験版で充分です。
次に、FabCafeさんに予約を入れて、いろいろ教えてもらいました。
ただし、以下の通りとのことなので、ダメ元(失礼!)でトライしてみることにした。
全く使ったことのないソフトなので、何をするにもGoogle先生のお世話になりながら、なんとか最低限のデータが用意出来ました。
測るしかないです。いちおう、ノギスで測ってみました。 ただ、今回、穴を開ける位置の精度はせいぜい±5mm程度あればよいので、定規でも良かったかもしれない(笑)
まず、イラレで「新規」作成で、RGBカラーモードでファイルを作ります。 その後、測ったスマホケースの外寸で、イラレでアートボードを作ります。
今回、穴を開けた箇所に、DIMPLE.IOという、Androidスマホに無理くり外付けするボタンを埋め込む(スマホに貼る)のですが、そいつの形状がこんな感じ。
この曲線、どうすんじゃ~
1分考えて、軽い気持ちで、製造メーカにダメ元で「外形データを.aiファイルで頂戴」とお願いしてみた。
どうかなぁと思ってたら、さすがはクラウドファンディングでこの製品を作ったスタートアップ企業です。「自己責任でどうぞ」と.aiファイルがさくっと送られてきました。
これで、イラレで、先ほど作成したファイルにコピペできます。
事前に、FabCafeさんに教えてもらった情報では、切断面がギザギザになることもあるということなので、穴を少し大きめに開けたほうが安全かなと思い、何パターンか用意しました。
→→→→結局、実寸大で大丈夫でした
両データを重ねあわせる際に、カメラのレンズの穴とかとかぶるとまずいですね。 そのため、 スマホケースの外観をスキャナで取り込み、画像ファイルとして、イラレのアートボードにコピペで貼りこみました。大きさは拡大縮小で合わせます。 また、スキャナで読み込んだ向きと、レーザーカッターで上から穴を開ける時の向きが鏡像の関係になりますので、左右反転などをすることをお忘れなく。
その後、穴の位置を自分の使い勝手の良い位置に合わせて調整します。
Nexus5 | Xperia Z3 compact (DOCOMO SO-02G) |
イラレのaiファイル | イラレのaiファイル |
(実際には紆余曲折ありましたが、上記はうまくいった最終版のデータです。 大きめの穴のサイズとか用意したのですが、ガバガバで、結局、製造メーカ からもらった実寸大の大きさで大丈夫でした)
スタッフの方と今回やりたいことのご相談。持込素材のレーザーカッター調整のほか、 穴の大きさを何パターンか試したいことを伝えました。 また、どの素材ならキレイに穴が開くかわからないところがあったので、今回、素材を3種類×それぞれ2個づつ用意していることを伝えました。
Xperia Z3 compact (DOCOMO SO-02G) |
やわらかめのTPUケース | ノーブランド 型番不明 | 現在使っているケースなので、これが本命 | |
シリコンケース | レイ・アウト社製 RT-SO02GC1/MA | 使いたいケースとしては、これが第二希望 | ||
固めのTPUケース | レイ・アウト社製 RT-SO02GCC2/CL | 保険のつもり・・・ | ||
Nexus 5 | やわらかめのTPUケース | ノーブランド 型番不明 | 現在使っているケースなので、これが本命 |
これらにマスキングテープを両面に貼っておいてから持ち込みました。
では早速、加工してもらいましょう。
結構、煙も火花もスゴイです・・・
シリコンは高い出力で一気に切断するとかなり焦げるらしく、 5回ほど、同じ線をレーザーカッターで少しづつ切断してみて、 穴を開ける作戦を取ってくれました。 それでも、シリコンが焦げてススが出ました。ただ、帰宅してから水洗いしたら全く問題ありませんでしたよ。
しかし・・・
FabCafeのスタッフさんは全く悪くなく、私が一方的に悪かったのですが、 穴の大きさがガバガバでした(笑)
慌てて、データを作りなおして、何度か試してみて・・・
石油を無駄にしてゴメンナサイ・・・
結局、製造メーカからもらった、実寸大の穴の大きさで全く問題ありませんでした。 私が勘違いして大きな穴のデータを用意したのがアホでした。
Xperia Z3 compact (DOCOMO SO-02G) | Nexus5 | |
第一希望のやわらかめのTPUケース | 第三希望の固めのTPUケース | 第一希望のやわらかめのTPUケース |
|
|
拡大してみるとわかりますが、固めのTPUケースの方が穴のサイズがよりピッタリでした。 やわらかめのTPUケースは、少し隙間があります。 やわらかい分、レーザーカッターで切断していく際中に、少したわむのかもしれません。 これ以上は金型でないと・・・
あと、実際に穴が開いている位置がそれぞれ少し違います。
これは、スマホケースのサイズをざっくりしか測ってなくて、実際はそれぞれ数ミリオーダで違いがあるのに、共通のデータしか用意していなかったことが原因です。
そのせいで、スタッフさんは、レーザーカッター上で、スマホケースの現物の四隅の位置合わせをかなり頑張ってくれたのですが、実物とデータが合ってないので、結局、ざっくりでしか位置合わせができず、「だいたいの位置でいいんですよね?」ということになったからです。
要するに、スタッフさんは悪く無いです。私が大雑把なだけです。
それから、完成品を良く見るとわかりますが、スマホ裏面のFeliCaマークが 外付けボタンで完全に隠れてしまいました。 お店でおサイフケータイを使うのに、読み取り機へのかざし方への支障が出ないか少し心配でしたが、全く無問題でした。いままで通り、かざして、シャリーン♪タントン♪ピピッ♪です。
スマホ | ケースの素材 | ケースの画像 | メーカ・型番等 | レーザーカッターの設定値 | ||
power | speed | PPI | ||||
Xperia Z3 compact (DOCOMO SO-02g) |
やわらかめのTPUケース | ノーブランド 型番不明 | 50 | 10 | 400 | |
シリコンケース | レイ・アウト社製 RT-SO02GC1/MA | 50 | 10 | 400×5回再生する | ||
固めのTPUケース | レイ・アウト社製 RT-SO02GCC2/CL | 70 | 20 | 400 | ||
Nexus5 | やわらかめのTPUケース | ノーブランド 型番不明 | 50 | 10 | 400 |
要領はわかりました。イラレのデータもなんとか作れるようになりました。
そこでNexus5くんのケースの穴開けにチャレンジしました。
データや画像は既にご紹介済のとおりです。
データ作成に慣れたので、10分800円で2個のスマホケースに穴開けできました。